St. Olaf College
上野 妙子さん
私は今、フルブライトFLTAとしてミネソタ州のNorthfieldという小さな町にあるSt. Olaf Collegeで日本語のTAとして働きながら、アメリカの教育について勉強しています。ここSt. Olaf Collegeは学生数3000人ほどの小規模なリベラルアーツの私立大学で、音楽と留学に関する充実したプログラムは全米でも大変知られています。また、学生の多くは複数の分野でB.AをとるDouble Majorと呼ばれているシステムで勉強しています。
ここSt. Olaf Collegeで日本語を学習している学生は約60〜70人ほどで、そのうちの3分の1程がアジア研究を専門としています。日本語のコースは4段階のレベルに分けられています。私の日本語TAとしての仕事内容は、レベル1とレベル2の授業での先生のアシスタント、Language Labでの指導、全レベルを通しての個別での会話や文法学習の補助、そして週1回の会話テーブルで日本語の練習と日本の文化を紹介することです。
日本語を履修している学生の多くが日本の伝統的な文化または様々なメディアを通した現代的な文化に興味を持っており、日本語学習に対する向上心を持っています。彼らとのコミュニケーションを通して、日本人の視点からの文化や価値観、また学生たちのアメリカ人の視点からの日本の文化や価値観を共有できることは、日本語TAとして一番有意義なことだと感じています。
フルブライトのFLTAは日本語TAとして働きながら、1年間にAmerican Studies1コースを含む4つのコースを履修することができます。私は秋学期にアメリカの歴史に関する授業と教育心理学の授業を履修しました。アメリカ史の授業では、日本という外から見たアメリカではなく、アメリカの内側からの視点を通して歴史を学ぶことができ、とても興味深い授業でした。また、教育心理学ではアメリカの教育制度、教育観について学ぶとともに、アメリカの小学校でのアシスタント体験をすることができました。
また、St. Olaf Collegeには1月にInterimと呼ばれる1コースのみを集中的に学ぶ学期があり、私はこの機会を利用してミネアポリスの小学校で教育実習体験ができるコースを履修しました。普段生活している小さな町Northfieldとは違い、都市部にはヒスパニック系を中心に多様なグループの移民が多く生活しています。このコースを通じて、人種や貧困と教育や社会について考え、またアメリカ人のクラスメートたちとディスカッションする機会が多くありました。また新しい大統領を迎えるという、アメリカの歴史が動いたこの時期に、これからの教育についてクラスメートたち語り合えることでき、とても充実した貴重な経験をすることができました。
ここアメリカでの残り半分になりましたが、ここで日本語TAとして語学教師としての経験を積みながら、学生として英語はもちろん教育について学べていることにとても感謝しています。春学期もTAまた学生として、新しいことを学んだり、経験したり、ここでの様々なアクティビティーに参加しながら、有意義な時間を過ごしたいです。
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University of Montana
山本 志保さん
モンタナのニックネームはBIG SKY。グレーシャーパークとイエローストーンの2つの国立公園があり美しく、北米の最低気温を保持している州という情報だけを手に、この地に舞い降りて早半年。とても貴重で充実した日々を送っています。
セラキュース大学での派遣前のオリエンテーションを済ませ、同僚となるロシア人のFLTAともにモンタナ州の小さな空港、ミズーラに近づくにつれて、二人とも絶句。なぜかというと、周りは茶色の山々に囲まれたほんとに小さな町だといのが空からみてとれたからです。
空港では、日本語学科のスーパーバイザー、ラビノビッチ先生とだんな様でもあり、モンタナ大学の中国語学科の教授でもあるティムさんが温かく迎えてくださったのでとても安心したのを覚えています。その日のうちに、大学の前を車で通って雰囲気を見せていただき、大学の状況、日本語クラスの様子を少し伺い、ますます期待に心を弾ませました。
ミズーラの街は、安全でとてものどかなところですが,おしゃれなレストランなどたくさんあり、大学からダウンタウンまで徒歩で行ける範囲内なので、便利です。また、本数は一時間に一本くらいなのですが、どこに行くにもたいていバスが通っているので、慣れてしまえば、さほど不便さは感じません。アジアンマーケットはありませんが、スーパーに味噌、豆腐、麺類など売っています。
さて、肝心なモンタナ大学の日本語学科の事情についてですが、とても盛んです。びっくりすることに日本人の留学生がとても多く、100人はいると思われます。それが、日本語履修者にいいモチベーションになっていることは間違いありません。今年は初級70人、中級25人、上級10人ほどおり、学生も素直で、穏やかな人が多いです。スーパーバイザーのラビノビッチ先生、エックスリー先生、内藤先生と3人なのですが、みなさん理解があり、アイディア豊富で、おもしろく、笑いが耐えません。教科書は「ようこそ」(初級・中級)を使用しています。私の役割ですが、主に授業中でのアシスタント、宿題や作文、テストの採点、週に一度の会話テーブルの参加などです。授業は、自分が望めば一人で教壇に立つ機会があります。ここの学生は毎日宿題を提出するので、宿題採点でもそれなりに時間がかかります。しかしやはり、生徒が日本語で話しかけてくると、とてもほほえましく、うれしい気持ちになります。
このように、私はすばらしい経験をさせてもらっています。モンタナ大学に派遣される人はとてもラッキーだと思います。
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以上、2008年度フルブライト語学アシスタントプログラム参加者からのレポートでした〜
レポートを読ませていただくと、皆さんは多忙な日々を送りながらも、毎日イキイキと輝いている姿が想像されますね。苦しいこと、楽しいこと、つらいこと、うれしいこと、たくさんの経験に満ちた1年を過ごされて無事に帰国された暁には、きっと今までより豊かな人間となられていらっしゃることでしょう…。
2009年度フルブライト語学アシスタントプログラム申し込み締め切りは今月16日月曜日です。
たくさんの方のお申込をお待ちしております。
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