2009年02月03日

2008年度フルブライト語学アシスタントプログラム参加者レポート第3弾!

私のWittenberg大学での経験
大村恵美子さん

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 私がWittenberg大学に派遣されることが決まったのは2008年5月で、すぐ8月に渡米し、Wittenberg大学に来ました。Wittenberg大学はオハイオ州スプリングフィールドという小さな町にありますが、州都コロンバスまで一時間ほどです。Wittenberg大学はリベラル・アーツの大学で、学生数は2000人ほどの小さな私立大学です。実は、コロンバス周辺には某日系自動車会社の工場があるようで、日本食レストランやスーパーがいくつかあり、日本語教育にも良い環境と言えるかもしれません。

 

 Wittenberg大学には日本語の先生が二人います。一人はアメリカ人の先生、もう一人は日本人の先生です。私の仕事は主に4つで、先生方のクラスを手伝うこと、ラボでTutoringすること、授業外で会話テーブルや映画鑑賞などを企画すること、Festivalなどのイベントを補助することです。
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 授業内では、板書をしたり、単語や会話の音読をしたりします。また、学生の様子を見てサポートするのも私の大切な役割です。ラボでのTutoringの時間は学生とコミュニケーションを取る大切な時間です。学生はネイティブ・スピーカーを恐れる傾向があるので、易しい日本語を使って積極的に話しかけるようにしています。ラボには私の他にも日本人の学生一名とアメリカ人の学生四名がチューターとして働いています。私が日本語文法を説明できない時に、アメリカ人のチューターに助けてもらう場面もあり、チューターをとても信頼しています。その他には日本語の環境を増やす為に、会話テーブルを設けています。さらに今学期は映画鑑賞の時間を設置することで、日本文化や日本人の生活についての理解を深めるよう試みています。最後に、毎年行われる行事を補助するのも私の任務です。先学期は百物語とEast Asian Studies Festivalがありました。自主的に参加してくれる学生もいますが、私が背中を押さなければいけない場合もあります。そうした場面の為にも、学生に普段から信頼してもらうことが大切なのだと改めて感じました。

 私の受講している授業は、先学期はESLとジェンダー学、今学期はアメリカ史と教育発達学・特別支援教育です。一般的に日本の大学と比べてアメリカの大学は厳しいと言いますが、本当にその通りだと思います。また、Wittenberg大学では大抵のクラスが1クラスにつき学生数30名以下という少人数教育が徹底していることからも、授業で求められるレベルは高いです。それに、教授はみな驚くほど熱心なのです。

 FLTAというプログラムには、派遣先大学への到着前のオリエンテーションと一学期終了後のワークショップが含まれています。これらも非常に有効で、世界中から来たFLTAと数日間講義を受け、共に過ごします。世界から集まった英語教師志望あるいはすでに英語教師経験のある人たちと意見を交換し合ったりできるのです。このような機会を与えられることはなかなかないことです。
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 Wittenberg大学に来てまず驚いたことは、「日本人だ」と言うとアニメやマンガなどのポピュラー文化について尋ねられることです。日本語の学生の多くがそういった文化に精通しており、私の知らない「新たな日本文化」の存在を意識せざるを得ません。そうした文化についても学ぶと同時に、私が知っている「伝統的日本文化」や「日本人の日常生活」についてできるだけ教えることも私の使命だと感じています。ここに来て、「日本」について視野が広がりました。将来英語を教える立場になることを考慮すると、外国人の視点から見た日本あるいは日本自体について自らが学ぶことはいい経験になると確信しています。

 不安を抱えながらオハイオ州まで来ましたが、Wittenberg大学は教授もスタッフも学生もフレンドリー、そして何よりも熱心でこれ以上にないほどの環境で学んでいます。残された時間を有意義に過ごせるよう、日々行動していきたいと思います。

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Carleton College
新川 美幸さん

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 私は昨年の9月からミネソタのノースフィールドにあるカールトン大学で日本語の補佐として働いています。カールトンでの私の仕事を大きく分けると、2種類に別れます。1つは、日本語の授業に携わった仕事です。宿題やテストの採点、作文の添削などがあります。私は1年生と2年生のクラスの学生を担当しているので、両方の授業でワークブックの宿題が出た日などは50人分のワークッブをその日のうちに採点しなくてはならず、本当に大変です。時間も予想以上にかかり、採点だけで3、4時間費やしてしまうことも多くあります。

 しかし、日本語の補佐をするにあたって、学生の提出物をきちんと見るのはとても大事なことだと考えます。学生の伸び具合が分かるのも勿論のこと、出来具合に対するコメントも自由に書けるので、採点や添削をしているときが一番学生との距離を縮められていると思う瞬間です。あとは、1週間に5時間オフィスアワーというものがあり、学生が質問に来たり、学生と会話の練習をしたりします。

 もう一種類の仕事は、日本語を教えるというよりも日本の文化を教えるというものです。それぞれ一週間に一度ですが、「映画の時間」、「ランチテーブル」、「お茶の時間」「ラジオの時間」というものがあります。
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 映画の時間には日本語の映画を見せます。英語の字幕付きですが、たまにセリフを聞き取れた学生は嬉しそうです。ランチテーブルでは、昼食を食べながら日本語だけを話すというものです。日本語の教授三人も来てくださっているので、学生にとってみれば他の学年の学生とも日本語を練習できるし、先生とも深い話ができる機会であるのでとても人気があります。

 お茶の時間には日本のお菓子とお茶を飲みながら、日本の遊びを教えます。最近は「ふくわらい」をして日本のお正月の文化を教えました。ラジオの時間では、学校のラジオ局を使って一時間日本の話題について話したり、ときには日本の音楽を流したりします。

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 この他に、なるべく1ヶ月に1回は日本のパーティーを開いて、日本語の学生に日本食を振る舞うようにしています。今までした中では、おにぎりパーティーが好評でした。お正月には、書き初めパーティーを開き、学生はお雑煮も食べられて、人生初めての書き初めも体験できてとても満足そうでした。今学期は「節分パーティー」と「お雛祭りパーティー」を計画中です。

 これら日本語の仕事以外に、私は他の学生と同じ様に授業を取っているため、自分の宿題もしなくてはなりません。お互いを両立させることはなかなか難しいですが、そんなときは日本語の仕事を優先させることにしています。「学生第一」という考えのもと、カールトン生活を送っています。私は将来、日本で中学校の英語教師になりたいと思っているので、ここでの経験が将来に役立つことだと日々実感しています。

 フルブライト奨学金に全て支援していただいて、カールトンに来られたことを本当に幸せに思っています。残りのカールトンでの半年を、悔いなく、学生の日本語がより一層上達するように精一杯頑張りたいと思います。

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(第4弾に続く…)

(J)
posted by スタッフ at 08:00| 東京 晴れ| FLTA レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする